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"空き店舗"を再生する建築とは──「空き店舗再生 × まちづくり × 非住宅建築」

2025.05.03

皆様、こんにちは!


いつもコラムをご覧頂きありがとうございます。


nattoku buildの志村です。

今回のコラムのテーマは、「空き店舗再生」についてです。


地方・都市部問わず、シャッターが閉まったままの空き店舗。


「前は飲食店だったらしい」「ずっと閉まったまま」「何十年も手つかず」──
そんな建物を目にしたことはありませんか?

日本全国で、空き店舗は増加の一途をたどっており、地域の景観や経済活動に影響を与えつつあります。


一方で今、この"使われていない資産"に再び光を当て、まちづくりの起点として再生しようという動きが広がっています。

今回のコラムでは、空き店舗再生の持つポテンシャルと、それを実現する建築のあり方、活用のアイデアをご紹介します。

インダストリアルオフィス


1. なぜ今「空き店舗再生」なのか?

空き店舗の現状と課題

  • 全国の商店街で3割以上が空き店舗という調査も(※中小企業庁調べ)

  • 建物の老朽化・所有者不明・用途が限定されることで再活用が進まない

  • 空き店舗が目立つことで地域の魅力・安全性も低下

こうした現実の中、「放置ではなく、"再生"を通じて地域価値を高める」動きが、全国で注目されています。


2. 空き店舗は「建て替え」よりも「活かす」時代へ

建て替えには解体・設計・確認申請など多くのコストと手間がかかるため、今は"既存のストックを活かしたリノベーション"が主流になりつつあります。

✅ 空き店舗リノベのメリット

観点 メリット
コスト 解体不要、構造を活かせる分イニシャルコストを抑えられる
時間 建て替えよりスピード感を持って再開業できる
歴史性 地元の人にとって馴染みのある建物の**"記憶"を残せる**
支援制度 補助金や融資の対象になりやすい(地域再生系など)

▶ 特に小規模自治体では「空き店舗再生型補助金」「店舗改修支援制度」など、リノベ型非住宅再生に特化した制度が急増中です。


3. どう再生する?注目の"用途転換"アイデア

空き店舗=再びお店、だけではありません。まちの課題に応じた"非住宅用途"への転換が価値を生み出します。

再活用アイデア集:

  • 地域交流拠点(子育て支援・シニアサロンなど)

  • テレワーク・コワーキング施設(地元企業と連携)

  • 障がい者就労支援施設(B型事業所など)

  • 小規模クリニック・デイサービス

  • 地域観光案内所・ゲストハウス

  • 地元食材を扱うセレクトショップ・直売所

▶ ポイントは、「誰のための空間か?」を明確にすること。
再び"使われる建物"になることで、人の流れと経済を生み出し、まちに灯りを戻すことができます。


4. 建築的に考える"再生の設計"

空き店舗再生で重要になるポイント

  • 建物の構造安全性・劣化状況を早期にチェック

  • 用途変更の有無(例えば、飲食店→福祉施設)で法的対応が変わる

  • 消防・バリアフリー・省エネ対応など、現行法に即した改修が必要

  • 地元自治体の条例・助成制度との連携も不可欠

設計者の役割は「建てる」よりも「活かす」にシフト
再生に特化した設計ノウハウや制度連携力が求められます。


5. "空き店舗を再生する建築"は、地域の未来をつくる

空き店舗の再生は単なる不動産活用にとどまらず、
**「まちの課題解決」+「資産の有効活用」+「地域とのつながり」**を生む、まさに"まちづくりの起点"です。

✅ 地元に必要とされる施設をつくる


✅ 眠っていた土地建物の価値を再発見する


✅ 利回りだけでなく"地域貢献"も実現できる

非住宅の建築には、まだまだ多くの可能性があります。
次の一歩は、"空き"を"価値"に変えるリノベーションから始まるかもしれません。


【監修】一級建築士

【参考資料】

  • 中小企業庁:空き店舗対策事例集

  • 国土交通省:都市のスポンジ化対策とストック再生支援事業

  • 各自治体:商店街活性化・空き店舗対策補助制度 ほか

今回も最後までコラムをお読み頂きありがとうございました。

お気軽にご相談はください!

電話:0120-7109-58